土曜日, 4月 18, 2009

半月後のE-mailレピュテーション

 前回、トレンドマイクロのE-mailレピュテーションによる推定阻止率を59%と述べたが、その後半月のデータをとったら、もう少し良い値になった。
 4月1日から16日までに受けたスパムは191通(30日あたりに換算して358通)。スパムの受信数は2月には969通、3月には1061通と増えつつあったことから、月あたりのスパム数は4月前半にはその増分の半分だけ増えた、すなわち1061+(1061-969)÷2=1107通と大雑把に仮定すると、推定阻止率は68%。トレンドマイクロの「70%くらい」という言葉は嘘ではないと言える。
 とはいえ、S25R方式による阻止率は97%以上だから、Emailレピュテーションによる見逃し率はS25R方式の10倍以上ということである。メールサーバの無駄な負荷を減らすには役立つだろうが、ユーザーをスパムの被害から救うというレベルではない。ユーザーは、メーラーのベイジアンフィルタや、Becky!によるS25Rフィルタリングなどの対策を手放すことができない。
 ちなみに、4月1日から16日までに受けたスパム191通のうち、Becky!によるS25Rフィルタリングをすり抜けたものは9通だった。すなわち、判別率は95.3%で、メールサーバでのスパム対策が行われる前には97%以上だったのに比べて低い。これは、S25Rに引っかかるホストの方が、引っかからないホストよりも高い割合でEmailレピュテーションで阻止されるということを意味する。まともなメールサーバを経由したスパムはEmailレピュテーションでも阻止されないから、これは当然の結果と考えられる。概算すると、Emailレピュテーションによる阻止率は、S25Rに引っかかるホストに対して約7割、S25Rに引っかからないホストに対して約5割ということになる。

0 件のコメント: